6/07/2011

原発事故についての現時点のまとめ。

英語ですが、http://www.fairewinds.com/ で音声だけですが、クリスマーテンソン(Chris Marthenson)によるフェアウィンズのアーノルドガーンダーセン(Arnie Gundersen)の インタビューを、聴けます。 ちょっと長いけど、読むのが面倒くさい、ラジオにして聞き流したい人には おススメ。 今の時点の原発についてのまとめとして、いいかなって思います。

日本語に訳してくれたものがあります。http://ex-skf-jp.blogspot.com/2011/06/blog-post_05.html 

現在の原発の状態と危険度、それから、被曝についても、分かり易くまとめてあります。ガンダーセの言っていることは、日本で警鐘を鳴らしている専門家たちが言ってきたことと、基本的には同じです。 素人の私からすると、事故事態については、国内も海外も含めて、外部(東電や日本政府以外の)の専門家といわれる人たちは、大体、同じことをいっているという感覚です。実は、福島の事故の大まかな検証については、データに基づけばコンセンサスがあるんだと思います。(問題は東電が正しいデータをすべてタイムリーに公表してこなかったって事だと思う。)

このインタビューの中でガンダーセンは、東京を走っていた車のフィルターから、ストロンチウムが検出したといっています。これについては、確かめたいたいですね。
 

6/06/2011

被曝について学べる おススメサイト

前にも書いたが、多くの人が今も減税進行中の原発事故にたいしてそれほど危機感を持っていないのは、被曝について知らないからだとおもう。 

どうして、リタラシーの高い多くの日本人がそんな知らぬが仏という状態なのだろうか。黄金熊は、政府や東電を含めた経済界やマスコミなどが、国民を盲目状態にしておくほうが都合が良かったといういう事情が関係しているだろうとおもっているが、まあ、それについては、また後で書くとして、とりあえず、なぜ被曝がこわいのか、より多くの人に知ってもらいたいと思う。で、今日は、被曝について、知りたいという方に 黄金熊のお勧めサイトをまとめました。

1) 時間が無い人に おススメ

http://www.geocities.jp/nonbirisingo/images/pdf/out_rad.pdf

これは、市民の街(http://change2011.blog.fc2.com/)が、矢ヶ崎克馬氏(琉球大学名誉教授)講演を元にまとめたもの。

2) もうちょっと詳しく知りたい人に おススメ

矢ヶ崎氏が、ビデオニュース(独立インターネット放送局)のスペシャルリポートとして、インタビューしたもの(講義に近いかな?)がでていますが、これも、大変に勉強になりました。でも、ちょっと長いですので、ねむくなるかも。。。 いま、無料で配信してます。 上記のまとめのPDFの、詳しい解説って感じです。

http://www.videonews.com/special-report/031040/001888.php

3)矢ヶ崎氏以外の専門家の意見も、聞きたい人に おススメ

先月の衆議院科学技術特別委員会(5月20日)に、矢ヶ崎克馬氏(琉球大学名誉教授)のほか、崎山比早子氏(元放射線医学総合研究所主任研究官)と 武田邦彦氏(中部大学教授)が参考人としてよばれ、私の素人にも、被曝についてとその危険について分かりやすくかつ 踏み込んで説明してくださって、大変勉強になった。保安院の説明もあり、興味深い。 質疑の様子をみているとですね、衆議院のセンセたちも、黄金熊と大して変わらん素人ってことですかね。
この委員会の内容は、衆議院のビデオアーカイブで見られます。Youtubeなどで検索しても出てきますが、衆議院のサイトで、3時間もの委員会の全内容が見れます。時間があれば 質疑応答をも含めてみると、いいと思います。

http://www.shugiintv.go.jp で、5月20日の科学技術特別委員会で検索すれば出てきます。議題は “科学技術、イノベーション推進の総合的な対策に関する件(放射線の健康影響について)”というものです。 全部もみれるし、発言者ごとにくぎってあるので、部分的にも、見れます。なかなか良くできたサイトです。

こういう国会での専門家の発言もあるのに、なんで、政府の対策は、相変わらずなのか。。。


これから日本は、一般人でも、外部被曝と内部被曝のちがい、放射線量の単位、放射線の種類などなど、前は全然しらなくてもよかったことを、知らなければならない国になったんだおもいます。 







6/05/2011

怒る続ける理由

オンライン版朝日新聞6月5日の記事の要約です。

“福島第一原子力発電所で最初に水素爆発があった3日後、原発から約50キロ離れた福島市内の雑草から、1キログラム当たり100万ベクレルを超 える高い放射能が検出されていた。福島県は政府に連絡したが、公表されたのは、翌日に別の場所で測った6千分の1ほど低いデータだけだっ た。県は「意図的に公表しなかったわけではない」としている。”  (http://mytown.asahi.com/areanews/fukushima/TKY201106040444.html)

福島の住民の皆さんは、もっと怒っていいと思うんですが。。。

結局、国も県も東電も情報を流さなかった。パニックになるのを恐れたか、その後の補償のことを恐れたのか。住民が被曝することだけは、恐れなかったのは、確かだ。

6/03/2011

どうせ そうだろうとは思っていたが。。。

今日のNHKのニュース。

事故直後に、避難などの対策に生かすため実施された緊急時モニタリングの データの一部が公表されていなかったことが判明。 住民の避難などに役立てられた可能性があった。事故の翌日の3月12日は発電所からおよそ7キロの浪江町の地点で、核燃料が溶けた際に出るテルルと呼ばれる放射性物質が検出された。深刻な事態 が進みつつあることを示すデータがあったにもかかわらず、政府、保安院からは、燃料の損傷のなどないと説明していた。 一方、事故発生の4日後の調査では原発の北西およそ38キロの川俣 町で採取した雑草からはヨウ素131が1キログラム当たり123万ベクレルという高い濃度で検出されていたが、その時点では公表せず、この調査から 9日後になって初めて飯舘村で1キログラム当たり252万ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたと発表されてた。保安院は「当時、公表しようという考えに至らなかったことは深く反省している」としてる。 (http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110604/k10013313201000.html)

隠蔽しているに違いないと思ってから、驚かない。 でも、こうしてニュースを読むと、やはり、あらためて、さけびたくなる。 

ばかやろー!!!



決心

昨日 黄金熊は大決心をしました。
3月11日以来、悩み続けたが、小学生の息子(愛称チビ)をこの夏日本につれて帰るのをあきらめたのだ。

実家は福島から100km圏内。被曝をさせることになるのだろう。だが、たった一ヶ月ちょっとだ。測定されている放射線量も比較的に低い地域。被曝量もそう多くはないだろう。子どもは回復も早いだろうし、多分大丈夫なのだろう。

それでも、連れていかない。 どんなに少量でも、必ず被曝をさせることになるのだろうと知りながら、連れていくことは、できない。連れて行ってはいけない。 これが 散々悩み抜いた黄金熊のママベアとしての決心だ。   

とんだ風評被害に加担するやつだとお叱りをうけるかもしれない。被災地や汚染地で子供の健康を心配している方からみれば、こんなことで、悩んだなんて、大決心だなんて、ふざけんなといわれても仕方ない。

黄金熊は、自分をはぐくんでくれた母国日本が大好きなんです。だから、このベイエリアで生まれそだっているうちのチビにも、日本を大好きになってほしい。その一心で、チビの日本語教育にはげんできまし、毎年必ず日本に一回連れ帰っている。幼稚園にあがってからは、こちらの夏休みには、日本の学校に一ヶ月ほど通わせるようにしてきた。 日本に行くたび じいちゃんばあちゃんともたっぷり時間をすごしていて、大切な思い出をたくさん作ってきた。今年の夏ももちろん帰省するつもりで、航空券も早々に購入した。地震の4日前だった。

どうしても、例年のように日本に連れて行ってあげたい。 余震の怖いのも、じいちゃんばあちゃんの町の浜がなくなってしまった悲しさも、経験するであろう。でも、きっとそこでも頑張って生きてる日本人を見るだろう。それが、大切な日本の思い出になる。そうおもって、どうしても、チビを日本に連れて行きたいと願っていたんです。でも、なぜか夜ねむれない。目に見えない放射能のことが、引っ掛る。 3月以来、毎日夜更けまで情報を求めてネットを放浪しました。

黄金熊が求めていたは、絶対大丈夫、または、絶対だめっていう、確信が持てる情報。でも、知れば知るほど、白でもなく、黒でもない。低線量被曝の影響は確率的と、いわれるが、グレーの世界なのだ。 黄金熊の中では 黒でなければいいのではないかという思いと、 白でないからだめだという思いが交錯続けました。家族にも友人にも 子供を連れて日本にいくよって言ってあるのに、どうしても日本のお世話になる学校に連絡することに躊躇してしまう。もうすぐ6月だ。早く連絡しなきゃと、焦心。でも 電話をかけることが出来ない。

で、もう、待ったなしとなった。 そこで、やっと夫と本音で話し合った。孫が来るの楽しみに待っている黄金熊の両親とも話し合った。最後に じっくり自分に向き合って考えた。

そうして、やっと、なかなか決心をできなかった本当の理由は、チビに日本の思い出を作ってあげたいという親としての思いではなかったと気づかされました。優柔不断の理由は、黄金熊自身の日本にはせる夢を失いたくないという願望だった。言い換えるなら、あの美しい私の故郷が壊されてしまっているという現実を受け入れることを拒否している自分。それが、自分の中のママ熊が突きつけた、決心できないでいる黄金熊の真実の姿だったのだ。

チビは、日本へは、連れて行かない。そう決めた瞬間、心の重荷がなくなった。親として正しい判断であると確信できた。だけど、その次の瞬間、黄金熊は、わんわん泣いてしまった。私の大切な大切な心のよりどころだった故郷は、地震と津波によって傷つけられ、目に見えない放射物質に蝕まれてしまったのだ。大地だけではない。海も、森も、川も、そして人々をも、蝕み続けている。 慟哭。 

6/02/2011

放射線 みんなで 浴びれば こわくない!?

被曝を心配している人が少しづつ増えている一方で、あまり気にかけてないという人がまだ大半のようだ。これについて、私の仮説は単純:被曝についての知識がない。知っていても気にしない、或いは、怖くであえて知ろうとしない、という人もいるだろうが、私はそれは少数だとみている。大多数は、無知なだけ。っていうか、自分が知らないってことを、知らない状態なのだと思います。

話はずれるが、黄金熊は、賢人と凡人の差は、自分が知らないということを知っているか、知らないかの差であると思っている。だから、本当に賢い人は、すごく自信と謙虚さ両方を兼ね合わせている。謙虚さが足りない黄金熊は、まだまだ、賢人になるための修行中です。

で、被爆について。

まだまだ、被曝のリスクを知らない人がいっぱいいる。

この黄金熊だって、3月までは、何も知らんかった。全然興味もなかった。(反省してます。)ただ、原爆の話は子供のころから聞いて育っている。だから、福島原発危機っていうニュースが流れたとき、まさかあの原爆のきのこ雲みたいなことになるんだろかって、さすがにびびって、ネットで検索したところ、たまたま後藤政志氏(元東芝の格納容器デザインに携わった技師)のビデオに出会った。氏によると、なんだか、工学的にいって非常にまずい事態になっているらしい、でも、東電も政府もそうはいってなかった。そこで、少し疑問が芽生えた。で、そのあと小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)のビデオに行き会った。それは、東海村原発で落命した作業員の話などを含め、原発の危険を物語るような内容だった。もし、原発事故がそんなにおそろしいものならば、なんで政府は、大丈夫です、安全です、みたいな 発表しているのだろうと、そこでまた疑問が沸いた。私は単に思想的に原発反対っていうのは賛成できないし、不安を掻き立てるような情報にのせらてたくはない。やたらと懐疑心が強いのだ。でもね、さらにいろいろな情報とつき合わせてみた結果、やっぱり、どちらかというと、現実は後藤氏や小出氏らが説いている内容のように近いようであるという、自分なりの暫定的な結論に至った。(後藤氏や小出氏の見解についてはhttp://gotomasashi.blogspot.com/ や http://hiroakikoide.wordpress.com/ などを参照。 または、youtubeなどで、検索すれば、講演会のビデオなどがでてきます。)

被曝のリスクについては、原発事故について情報を集めているうちに少しづつわかってきた。
ネット上で、いろいろ学べる範囲でわかったことは、今日本でおこっといるような事態が今後の起こりうる被爆者への影響については、疫学的な知識は、限られているらしいということ、また、まだ汚染は進行中だし、初期の放射汚染量も正確に把握されて無い状態だし、はっきりいって、なにがどう安全とか危険とか予測できない。ただ、最悪のケースはどうなるかは、はっきりしていて、ほとんど議論の余地はない。被曝量が多ければ 被曝の場合最悪のケースは、絶対に受け入れがたい状態。だから、万が一を考慮して、やっぱりちょっと心配したほうが良い。 個人的な意見ですが。  

現在はとにかく、直ぐに国を挙げて被曝の問題に目を向けなければならない時だというのが、黄金熊の認識。被曝は進行中だ。でも、一刻を争って取り組めば成果がのぞめる。 何も出来ずに、見ていることしかできなかった津波とは違うのだ。でも、これがなぜか政策レベルでは難しい。政治家や官僚やマスコミやオピニオンリーダーといった人たちが、被曝のリスクを知らないのだろう。知っている者がいても、被曝を語るのに、政治問題、日本を含んだ国際的な核政策、既存の利権がらみの経済社会構造、エネルギー環境問題など、あまりのも様々なことが、絡んできて、被曝の問題自体に、焦点が、なかなかあたらない。 一方、一部のお母さんやお父さんは、自分の子供たちが、汚染した大気を吸っているのではないか、汚染した飲み物や食べ物を口にしているのではないかと、目の前の毎日の生活のことで心配してるのだ。そういう一部の人たちには(黄金熊もそのひとり)、何で一刻を争う事態が3ヶ月もたとうとする今でも、まだ応急政策の片鱗さえみえてこない現実に、苛立つばかり。でも、大半の人は、被曝のリスクも知らなければ、対策すれば避けられるのだということも知らない。よくいえば、知らぬが仏。でも 黄金熊は、悔しいです。

放射能、みんなで 浴びたら、みんな被曝 ―― こわいです!