10/28/2011

仙台近郊でも、ストロンチウム、プルトニウム検出



仙台近郊でも、ストロンチウム、プルトニウム検出されています。 文部省のサイトに、ひっそりと隠れて出てます。ここです。 しかも、なんともふつうに人には、不親切な情報の出し方。つまり、住民に知らせようなんて気は毛頭ないのでしょう。
 
少量とはいえ、こういう核種が、やっぱり飛んできていたんですね。 岩沼、亘理では、プルトニウム検出。 角田、丸森では、ストロンチウム検出です。 白石や水源地でもある七ヶ宿では、ストロンチウムとプルトニウム両方検出されてます。 覚悟していたとは上、大ショックです。 この地域は、黄金熊も、何度も行ったことがあります。角田には家人がすんでいたこともあります。 自然の豊かで、美しいところです。 やりきれないです。

でも、政府やマスコミは、微量で、ただちに健康に害はないというのでしょうね。 3月ごろ、だれかいってましたよねー プルトニウムは重くてとばないとか。。。 飛んでたって、バレてしまったいま、新しいうそは、「たいした量じゃないから大丈夫」になるのだろう。



ほんと、黄金熊は、また、切れそうです! 悪いニュースは、いつも、そっと小出しする文科省、そして、報道しないマスコミ。 なるだけ隠しておきたいだろうけど、隠蔽続けると、後で面倒なことになるので、一応、情報公開しましたって言い訳するために、そっと出したんだろう。 というのが、黄金熊の皮肉な見方。 でも、もしかしたら、文科省の中にも、心ある役人がいて、そっと気づかれないように頑張って出したのが、これなのかも。 と、ほんの少しだけ、希望をもちたい。 でも、多分、XXの穴の小さい役人の仕業なんだろうな。 ほんと、脱力するぜ。 

それから、仙台市内の各地域のの土壌検査の結果を早くだせ~! 多賀城でも、500bg/kgを超えるセシウムが、土壌から検出されてます。多賀城の市のサイトをみてください。 (多賀城は、仙台の直ぐ隣です。) 汚染が高いことろが、宮城にもあるのは、もう隠せないことです。早く、ホットスポットをみつけ、土壌の汚染具合を確認する必要があります。(多分もう情報はあって、ただ、流してないだけなのだろうと、勘ぐってますが。) 正確な情報が、なければ、打つ手もみえてこないし、住民も、何をどこを警戒したらいいのやらわからない。そして、いらぬ被曝を続けてしまう被害者の数を増やしていくことになる。 なんで、こんな基本的なとこで、躓いているんだろ。






10/20/2011

おしどりマコを応援しましょう

今日も、ちと脱線です。
大切なことを知るには、本当に知るには、時間がかかるってことについて。

以前にも紹介しましたが、おしどりマコさんは、相変わらず東電と政府の合同記者会見で鋭い質問を続けてくれています。 これ、ものすごく大切なことだと思います。 

ネット上では自由報道協会の岩上安身氏が記者会見の模様をいつも放映してくれています。アーカイブもしてくれています。この、カメラっていう外部からの視線がなければ、東電政府の記者会見って、大手メディアと東電政府がつるんで、どーしようもない、形だけの会見となってたんじゃないだろうかって、時々おもいます。 ある意味、この記者会見を監視してくれているの役割を果たしてくれているのだろうと理解しています。カメラの眼がなければ、フリーの記者なんて、テキトーに,あしらわれていたのかもって思います。カメラの眼があっても、暴言に近いことをいう大手メディアの人間もいるようで。。) 

で、記者会見でおしどりマコさんが得られた情報は、彼女が、時々まとめて、マガジン9というサイトに、記事としてのせてくれます。多くの人にできるだけ読んでほしいです。 ほんと、他のどこにも出てこない、とっても重要な記事です。後世原発事故の歴史的検証がなされるとおもいますが、彼女の記事も大切な参照文献のひとつとなるのだろうな。

それから、マコさんの相棒の、おしどりケンさんのブログもとてもいいです。マコさんの記事のサプリメントですが、それ以上のことが学べます。 ケンさんのブログでは、マコさんが質疑している内容を、書き起こしています。 この、書き起こすのって、簡単なようで、大変な作業です。でも、すごく大切です。いくら、画像が記録として残る時代になったはいえ、紙面の2Dの記録がまだまだ必要だから。。。 マコさんの記事同様 ゆっくり、しっかり考えながら、読んでください。

マコさんが、書いていることで、とても共感できたのは、「ファーストフード、ならぬ、ファーストメディアばかりに頼るな」ってことです。マガジン9の22回参照してください。芸人にしては、きついことを仰る! でも、ほんとだと、おもいました。  

彼女の記事から、引用します。 おしどりマコ曰く、

「自分の健康のために、運動をしたり、バランスいい食事を摂ることは大切でしょう? 時間が無いから、とそこを怠けると不健康に なっちゃう。なので、自分の人生、判断、のために情報をきちんと選る訓練をすることは、時間が無いから、と切り捨てていいことではないのかもしれません。 面倒だけどね。。。。。  安くて簡単に手に入る情報、ファーストメディア、ジャンクメディアではなく、。。血が通った情報を選べるようにした り、自分自身がメディアになって筋トレのように情報筋肉鍛えたり、少し、メディア、情報に対して、手間をかけるということが、ヘルシーメディアを摂取する ことかもしれません。自分の人生のためにね!

その通りだとおもいます。

最近マコさんは、原発作業員の健康管理の件や、福島の住民に発行するという被曝手帳のような健康記録書の目的などについて、追求してくれてます。 どこそこで、とんでもないホットスポットが見つかったとか、どこそこで、基準値超えの牛肉がみつかったというような、直ぐに消費者である一般の人が興味を引くようなトピックではありませんが、日本の原発事故に対する対策政策を、理解するためには、非常に大切な課題です。でも、自分でしっかりこういう情報は得るのは、とても難しい。 だからこそ、マコさんが、頑張って、質問続けてくれているのことに、とても感謝!です

10/17/2011

必見!菅谷昭氏の講演会

ICRP勧告の意訳は、今回ちょっと休んで、福島や関東東北の方に、ぜひ、見ていただきたい動画を見つけましたので、紹介します。松本市長 菅谷昭氏の講演会です。(http://www.ustream.tv/recorded/17868965#utm_campaign=savechild.net&utm_source=17868965&utm_medium=social)

菅谷氏のことは、NHKのプロジェクトXで、取り上げられたりしたので、ご存知の人も多いかもしれませんが、甲状腺癌医療の専門家であられたのですが、ベラルーシ(旧ソ連の白ロシア共和国、チェルノボリ原発事故で、一番汚染されてしまった国です)で、事故後5年後に行って医療活動を5年半ほどなさった方です。菅谷昭で、ググっていただけば、彼の経歴や、プロジェクトXの動画などが、見られると思います。

チェルノボリ事故による放射線汚染の最前線で、被曝と向かい合う住民と接してきた医者として、彼の語る言葉は、とても、厳しく重いです。 黄金熊は、このような経験をもった日本人医師がいたということは、今の日本には、ものすごく幸運だったと思います。 机上の論ではない、彼の警告に、日本は、耳を傾けてほしい。










10/11/2011

忙しいママにもわかるICRP勧告書 -その5


今回のポイント: 食べ物による被曝では、たとえ少量でも、毎日長く続けば、危険レベルとなる。塵も積もれば山となる、です。

ICRPの勧告書は、放射汚染が広大な地域に及んでしまい、住民はそこに長く住まざるを得ないという事態を想定してます。まさに今回の福島第一の原発事故のような事態を想定して、書かれています。このような場合 問題になるのは、汚染された食物や水からの長期的な被曝です。なにしろ、広域汚染というのは、放射物質が大変に広い範囲で農作地にも水源にも降り注いでしまうという事態ですから、そこの住民は、何も手をうたなければ、多かれ少なかれ汚染されたものを飲食せざるを得ないことになってしまいます。しかも、その状況が、何年も続くという事態です。 

ICRPの勧告書では、汚染された食べ物や飲み水を毎日少しづつ取り入れた場合と、一時に多く取り入れた場合では、同じ放射線総量でも、内部被曝量の大きな差があることを指摘しています。たとえば、セシウム(Cs137)を 毎日1 ベクトル、1000日続けて身体に取り入れた場合と、初めに一度に1000ベクトルを取り入れて1000日たった場合をくらべてみます。

身体に取り込まれたセシウムは、自然に身体から排除されます。しかし排除するのに時間がかかるため、毎日1ベクトルでも、汚染されたものを毎日食べれば、放射物質は身体に蓄積されていきます。 反対に、一度に1000ベクトルも食べてしまった人でも、その後、汚染された物を食べなければ、内部被曝量は徐々に減っていきます。IRCPによれば、1年ぐらいたつと、毎日1ベクトル食べて1年たった人と、身体にとりこまれた放射物質量が、同じくらいになります。さらに、2年たつと、その後汚染された物を飲食しなければ、はじめに受けた1000ベクトル分の放射物質は、ほとんどがすべて身体から排出されます。ところが、毎日1ベクトル食べ続けた場合は、一年半もすると体内にとどまる放射物質は150ベクトル前後となりそれ以後変わらなくなります。体内に被曝量が、100ベクトルでも、身体に異常が見られるという報告もあるそうです。(出典は探し中です。)  毎日少しづつだから大丈夫って言う保証は、ないのです。現在の、日本のゆるーい食物の安全基準を考えると、内部被曝が、大きな問題となるでしょう。

ICRPの勧告書では、広域汚染地の住民は、毎日の食事が汚染されたしまったことでも被曝するし、時折ことさら汚染の高い食事をすることによっても被曝すると、警告しています。気をつけてなければ、一日に数百ベクトルも摂取していまいます。チェルノボリ事故では、20年たっても、汚染地域の大人は、平均して10-20ベクトルの放射物質を毎日摂取しており、その上で、時折特に汚染の高いもの(野生のきのこやベリーなど)を口にすることで、数百ベクトルも摂取していると、勧告書は報告しています。ICRPのよれば、この程度の摂取であれば年間、食時による内部被曝は0.1ミリシーベルト(0.1mSV)ぐらいで何とかおさまります。けれど、あまり気をつけてない人は、毎日の摂取量が数百ベクトルに上ることも、考えられ、その場合は、食事による内部被曝だけで、年間の被曝量が数ミリシーベルトに及んでしまいます。

私の解釈はこうです。どんなに 気を配っていても、 たまに、汚染が高いものを口にしてしまうことは、(特に関東以北では)多分さけられないでしょう。だからこそ、毎日の食事からの被曝をなるべく少なくする。塵も積もれば山となるからです。恒常的に内部被曝のレベルが上がってしまうのを、極力さけたいからです。それには、汚染地の外から食物を手に入れる、汚染が少ないことを確認できるものだけ食べるなど、日々、努力しなければなりません。 日本政府は、食品は1kgあたり500ベクトル[2012年4月以降は100ベクトルになりました。それでも緩い!」でもOKいっているわけですから、そのような基準で市場に出回っている食べ物を、気をつけずに食べていれば、内部被曝が高くなってしまう可能性が大だとおもいます。 気は疲れるし、お金もかかると思います。 でも、今年だけは、気をひきめして、日本の皆さんには、特にお子さんのいる家庭では、食事注意、頑張ってほしいです。



10/06/2011

忙しいママにもわかるICRP勧告書 -その4

今回はちょっと長いので、忙しいママのために、今回のポイントだけを、いうと、

まとめ: 汚染の平均値は、自分の被曝量を知って、管理するためには、意味があまりないです。あくまで、ひとりひとり、自分が、どれだけ、どういうふうに、被曝しているのかを知ることが大切ということです。  

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内部被曝、外部被曝といった言葉が、巷でもつかわれるようになりました。 でも、ご存知で無いかもしれない方のために、簡単に復習。ICRPの勧告書でも、内部被曝と外部被曝とは、分けています。

外部被曝: 周辺に沈着した放射物質から、身体の外から放射線を浴びることによる被曝。 

内部被曝: 汚染されたものを食べたり飲んだり、または、空気中に漂う放射物質を呼吸することで、身体の中に放射物質をとりこみ、身体の内から放射線を浴びることによる被曝。

前回に書きましたが、広域汚染の特長として、同じ地域でも、局所的には、汚染のレベルが10倍も100倍もちがうこともよくあるのです。ですから、外部被曝も、場所によって、ずいぶん違うのです。同じ家の1階と2階の部屋で、外部被曝量が、ちがったりすることもあるのです。

同じように、内部被曝も、同じ地域でも、一定のパターンがあるわけではありません。たとえば、風が強い日は、地表放射物質があれば、それが空気中に舞い上がりやすいですから、その空気を吸ってしまうと、内部被曝がひどくなるということになります。(だから、風のある日は、マスクしてくださいね。)食べ物についても、同じ地域でも、土壌のタイプや、農作物の種類、栽培の仕方、季節によって、どれたけ周りにある放射物質が、食べ物の中にとりこまれるか、変わるのです。

つまり、大雑把には平均汚染度の高い地域ほど被曝も高くなるわけですが、個人のレベルでは、外部被曝も内部被曝も、汚染の平均値に、単純に比例するわけではないのです。

汚染が低い地域だから何も心配しなくても安心というわけではないし、高汚染地だから何をしても無駄だというわけでもないのです。(もちろん、超高汚染地域では、避難しかないとおもいます。)できるだけ、被曝の量を、少しでも少なくすることが、もちろんいいわけです。

ICRP勧告書では、同じ地域の住民の被曝量でも、また、同居している家族の間でさえ、個人差が大きいと指摘してます。個人差の大きい理由としてあげられるのは、

1)事故初期の(短期間の)被曝量。
外部被曝、また、呼吸による内部被曝のリスクが一番高かった時期にどれだけ被曝したのかが人によってちがいます。同じ時期に同じ地域に住んでいても、目張りしたコンクリートの高層マンションに閉じこもっていた人と、外で何時間もすごし雨に打たれたりした人では、被曝量がかなり違ってしまったということです。)

2)長期的にすごしている、自宅や職場や学校など、生活圏の汚染度の差。前述のとおり、局所によって、汚染度の差がある。

3)職業。 たとえば、汚染物質を扱う職業(たぶん、高汚染の農地に携わる農家の方や、清掃業の方など)は、被曝量が、おおくなります。

4)生活パターン。 特に、食べ物の関して。 きのこが大好物の人 乳製品を好み外で泥だらけになって遊ぶのが好きな子供など、個人の、生活パターンで、格差がでます。

ICRP の勧告書は、こうした個人差をふまえて、汚染地で住民の被曝を抑えるには、「平均的な住民」を想定して対策を立ててもあまり役に立たないといっています。

つまり、汚染の平均値とか、被曝の平均値というのは、あまり、自分の被曝量を知るためには、意味がないのです。 あくまで、ひとりひとり、自分が、どれだけ、どういうふうに、被曝しているのかを知ることが大切ということです。 まずは、自分や家族の生活パターン、生活圏を、詳しく、考察してみて、どこかに、'落とし穴’がないか、また、改善できるところがないか、考えてみませんか。

10/02/2011

忙しいママにもわかるICRP勧告書 -その3


 今回はICRP勧告の基準についてまとめるつもりでしたが、ちょっと脱線して、この勧告は、どのようなタイプの放射線汚染についてのものなのか、書いて置きます。(Pub. 111の第2章の 内容です。)

Pub.111という勧告書は、放射物質が 爆発などにより、広く拡散してしまう事故を想定して書かれています。将来、チェルノボリのような事故がまた世界のどこかでおきたら、ということを懸念して、2009年に 書かれた勧告書なのです。まるで、福島の事故を、予期していたようなタイミングで。

福島はチェルノボリとは違うと人もいますが、広域にわたって放射線汚染が拡散してしまってたという点では、同じです。この勧告書では、チェルノボリのような広域汚染の特徴として次のことをあげています。

1.汚染の度合いは、放射物質が拡散された時の、天気(特に風向きと雨量に)に左右される。汚染がひどいかどうかは、事故のあった所からの距離だけでは分からない。大雑把にいうと、事故当時、風下で雨が降ったような地方で、放射物質の濃度が、高くなるということです。

2.汚染の度合いは、局所ごとでも、大きく変わる。たとえば、チェルノボリの場合、汚染地域では、同じ村の中でも 線量が10倍から100倍も違っていた。隣の庭では線量が低いのに、うちの庭は高いということも、十分ありえる。

つまり、広域汚染では、そこの住民にとって、平均値は、あまり意味がないのです。××県 とか、××市や××村といったレベルの線量と測定報告は、行政の目安にはなるかもしれませんが、個人が自分の生活範囲での汚染と目安とするには、不十分です。 住民にとっては、自分の生活する場所で細かく放射線量や放射物質量を測定する以外、自分にかかわる汚染の度合いを正確に知る方法は、ないということです。 さらに、IRCPの勧告書は、同じ場所で生活していても、実際の被曝量は、個人差、復、時間差が、大きいと指摘してます。 これについては、この次。