5/22/2012

気が滅入るニュース(補足)

やろうと思っていたICRPの更新が、どんどん遅れてしまって、いやーブログも続けるのって大変。日本語タイプするのが遅いのも問題かもしれません。 今ドラフト中です。 

ところで、最近、瓦礫拡散とか、給食の汚染とか、首都圏でも見つかっている「黒い物質」とか呼ばれている高濃度の汚染されてた土壌の話題やらで、F1からちょっと気がそれていたのですが、またまた厳しい現実をつきつけられるニュース。 今更驚くこともないのかもしれませんが、1号機も、似たような状態であると先日判明。(下記のNHKニュース参照。) 

3月に2号機のニュースが流れたときも、心が萎えそうになりましたが、ふたたび頭の中が真っ白状態になりました。 ほんとうに、いつ、どうやって収束できるのか。 水漏れているといいますが、2号機とも合わせて、どれだけこれまで漏れたのか、そして、これからいつまで漏れ続けていくのか。 現場関係者・作業員の方たちが、思考停止ならないで、ひとつひとつ出来ることを確実に進めていってくださっていることを祈るしかない思いです。

それにしても、ほんとうに、一年以上たって収束の見通しも立たない状態で、東電とその下請けにまかせていいのでしょうか。日本の総力を上げて収束に向かわなければならないのではないですか。4号機や共同プールも危険というようなニュースも、一部でいわれています。すぐにでも、F1原発を国有化して、国の権限で、国内外から必要な人材をかき集め、技術協力の体制を作らなければなりません。必要であらば、海外からの援助も要請しなければなりません。収束させる一方、海洋・大気汚染をいかに早急にコントロールするかなど、課題は山積みです。(忘れそうになりますが、事故以来F1は毎秒休むことなく放射物質を新たに大気に放出しています。東電によると、今でも毎日新たに2.4億Bqほど放出しているそうです。海洋の方は、不明のようです。漏れた水がどうなっているのか気になります。)

日本には、優秀なエンジニアや科学者が大勢います。技術的なノウハウをもった企業や研究機関もあります。東電がいくら大会社で下請けにも優秀なメーカーがあるといっても、やはり一私企業でしかありませんから、日本のもてる力を最大に活用するには限界があります。ましてや、利権によって動くのが企業です。だからこそ、政府の監視下にあるわけですが、国策として原発の収束を最優先させるためには、国が更に強い指導権をもって、事に当たるしかないと思います。原発を国有化して収束の責任をとる事になれば、相当な経済的リスクも負うことになり、政府や政治家は、躊躇しているのかもしれません。しかし、収束には何十年もかかるのは必須です。10年短縮できれば、それだけでも、F1原発の国有化は意味があることだとおもいます。  

F1を国有化して、国力をあげて収束を急ぐのは、未来の日本の子供たちのためです。 そのためには、東電や原発利権者がそのコストをしっかり払ってもらうのはもちろんですが、私たち大人も、国民として経済的政治的リスクを負い、場合によっては膨大な代価を払うことになるかもしれません。 わたしは、そのリスクとコストは、受け入れなければならないと思っています。すでに、私たちの子どもたちの世代が、原発を収束を見届けなければならなくなっています。子供たちに、それ以上のつけを回すことは、してはいけないとおもいます。

******** 

1号機も格納容器から水漏れか(5月22日 18:30更新 NHK Online)

東京電力福島第一原子力発電所の1号機について、独立行政法人が解析した結果、格納容器の中にある水が想定より大幅に少ないおよそ40センチしかたまっていないとみられ、容器の下のほうから水が漏れている可能性があることが分かりました。2号機に続いて1号機でも容器の下のほうからの水漏れの可能性が出てきたことで、穴を発見して塞ぐ作業が、より困難になると懸念されています。
 
独立行政法人、原子力安全基盤機構が1号機の格納容器の中の圧力などをもとにコンピューターで解析した結果、内部の水が東京電力が想定している2メートルより大幅に少ないおよそ40センチしかたまっていないとみられることが分かりました。この高さには、格納容器と下にある圧力抑制室をつなぐ配管があり、解析では、この配管に直径2センチ程度の穴があって、水が漏れている可能性があると推定しています。この結果について、東京電力は「1号機の水温は30度程度と低く抑えられていて、格納容器の中の核燃料は冷やされている」と説明しています。福島第一原発では、ことし3月、2号機でも東京電力が内視鏡による調査をした結果、水が60センチしかたまっていないことが明らかになっています。 東京電力は、廃炉に向けて格納容器を水で満たし、メルトダウンで溶け落ちた燃料を取り出す計画で、2号機に続いて1号機でも容器の下のほうからの水漏れの可能性が出てきたことで、穴を発見し塞ぐ作業がより困難になると懸念されています。

5/09/2012

ツイッターまとめ

最近Twitterを、始めました。 いつまで続くが分からないけど。 ツイッターしたことで、このブログと関連事項について、時々まとめます。(ICRPの勧告書の更新、今週頑張ります。)

最近のまとめ:

日本政府は、当然のことながら、国民(特に子供や胎児)を被曝から守る対策を十分 採ってくれている、と信じている日本人外国人が多いのではないか。日本政府が適切な対策を取らないなんて、それこそ「想定外」のこと。でも1000年に一 度の「想定外」も起こりうると、去年学んだはず。
流通が発達した日本では、内部被曝のリスクを極力少なくするためには、国レベルで包括的な政策が早急に必要。 既存の縦割り行政の枠で取り組める問題ではない。

本来なら、内閣に、緊急被曝対策室でも設立して、縦割り行政を超越できる権限を持たせ、取り組まねばならない問題。でも、現実は、政府が率先して放射汚染が懸念される瓦礫の拡散など奨励しているし、すごく理解に苦しむ。


1)バークレー大の原子化学専門の教授に、セシウムが500Bq/kg程度と土壌の地域に一月ほど帰省する予定だと話した。その会話で、興味深かったこと。

2)彼の私へアドバイス。外部被曝より内部被曝を心配すべき。土壌など環境からの放射線を無視するべきではないが、飲食や呼吸のより放射性物質を体内に取り込む方が危険。


3)仮に日本で飲食するものが全て規制値の100Bq/Kgとして、彼の試算では、3週間程度の滞在なら、体内にあるカリウムと比べても、被曝量はさほど高い値にならない。だから安心という事ではなく、その程度のリスクという事と、彼はいう。

4)でも100Bq/kgという規制値自体が守られているわけではないし、やはり心配です、と私が言うと、理論派の彼はこう返した。たとえその数倍であっても、3週間程度の滞在によるリスクはたいして変わらない。あなたが、そこに10年も住むいうなら別だが。

5)「そこに、10年も住むというのなら別だが。」 この言葉に、はっとさせられる。その地に既に一年、そして、これからもずっと住み続けて子供を育てようとしている人たちもいる。 私の大切な人たちもいる。

(i) バークレー大の原子化学専門の教授との会話の続き。私:子供がよく飲む牛乳も、セシウム検出されても基準値(50Bq/kg)以下なら流通しているし、ス トロンチウムも検査してない。少し心配。すると、彼:ちょっと待て。牛乳のストロンチウムの検査を日本政府がしていないはずが無い。 

(ii) ストロンチウムはカルシウムと擬似しているため、成長期の子供の骨に取り込まれやすい。子供がよく飲む牛乳のストロンチウムのテストは米国でもする。事故後の日本がしていないはずがないと、彼は言う。「あなたの情報不足でしょう」といわんばかりに。

(iii)  私:仰るとおりです。だけど牛乳のストロンチウムの検査は、日本政府は本当にしていないのですよ。(または発表してないだけか。)基本的にセシウムだ け。ストロンチウムによる内部被曝を心配する一部の市民が声をあげているようですけど、検査してないのが実態です。

(iv) 私の返答に、原子化学を専門とする教授は、言葉につまって、信じられない という顔をして、吐き棄てるように一言、”I am flabbergasted.”  (flabbergastedとは驚いたという意味ですが、本当に意外で思いもよらなかった、って感じの言葉です。)

(v) 成長期の子供が比較的大量に消費する牛乳は、セシウムが検出された時点で、ストロンチウムも出ているのか、出ているとしたらどれだけか、検査して、必要あれば適切に対処するのが常道。日本政府がその検査さえしていないとは、彼にも「想定外」だったらしい。

 番外: ツイッターには、書かなかったけど、 この教授は、反原発でもなければ推進派でもない。感情に流されずデータ重視。被曝の警鐘を鳴らす­­­というより、被曝のリスクは無くすのではなく管理するものと淡々と語るタイプ。 そんな人でも、福1原発事故をみて、内部被曝を避けるべきとか、子供が良く飲む牛乳のストロンチウムは検査するべきとか、常識レベルのこと、と思っているわけです。 彼は、政府(行政)が動かないなら、国会(立法)が、こういうことについて追求しないのか、といいますが、日本の政治の実態からすると、あまり期待できそうもないな~。 やはり、まず、市民が声を上げていくことで、政治家を動かす(または、動かない政治家は落選させ、動く政治家を当選させる)という、民主主義国家の基本に戻らないと,先に進めないだろうと思います。









4/28/2012

「忙しいママにもわかるICRP勧告書」を再開します。

久々に、ICRPの勧告書(Publication 111)を読み進めます。興味もある方は、その6までを読み返してください。 (勧告書へのリンクは、その1にあります。)

日本でも、ICRPの文書は、緊急時に許容できる放射線量の暫定値に関する論議に、よく引用されているようです。でも、私が、これまで読んだところでは、この勧告書の主要のポイントは、暫定値のレベルの設定だけはありません。もちろん、それもあるのですが、東電福島第一原発津事故のように、放射汚染被害が広域にしかも長期にわたるという事態に、どういうことを考慮して対処すべきかという、正解のないプロセスについての語る所が大きいと思います。

一部に批判されているほど産業寄りで住民への危険を過小評価した勧告とは、言い切れないと思うのです。(無論そう批判される理由も十分にあります。)でも、現在は、むしろ産業寄りと批判されるICRPの勧告書さえ、都合の悪いところは無視しているような日本政府の対応の方が目に付きます。

で、私からみたICRPの勧告書の意図するところに焦点をあてながら、また、これから少しづつまとめていこうと思います。 忙しいママのために書きます。でも、私の言葉を鵜呑みにしないでくださいね。ここは、専門家でもない黄金熊が綴る感想文みたいなものなのですから。まえにも、書いたとおり、ほかにも、色々情報集めて、そして限られた情報と知りながら、自分の責任で判断する。そうするしかありません。

話が脱線しますが、危機管理とは、そういうことです。危機的緊急事態においては、全部の情報が入るわけでないし、全て正しく理解できるわけでもない 不完全な情報と不完全の理解の中で、不確実な判断をするしかないのです。 確実性をもとめたら、なにも判断できません。でも、確実性を求めて判断しなければ、判断しないという状態が、結果的に自分が選んだ判断ということになります。 わたしたちに出来ることは、自分の最善を尽くすこと。自分の信頼する人と相談すること。そして、最後は自分で頭で考えて決断し、あとは、神さまに結果をゆだねること。それぐらいです。でも、それだけでも、結構難しいです。

で、次回は、ICRPのpublicaiton 111の第三章を、読み進めます。(の、予定)

4/17/2012

米国上院議員からみた東電福一の現状

先週、米国上院議員のワイデン氏 (Ron Wyden、オレゴン州代表で、上院エネルギー委員会メンバー)が、東電福一原発を視察して、次のようなプレスリリースを発表しました。

http://www.wyden.senate.gov/news/press-releases/after-tour-of-fukushima-nuclear-power-station-wyden-says-situation-worse-than-reported 

今後の原子エネルギーの活用と技術開発のために、日本の原発の事故から学ぼうという目的に視察に行ったところが、現場の被害の甚大が想像以上のものであったと報告しています。とくに、いつまた大地震に見舞われるかもしれない危うい状態が続く中、現在も膨大な量の使用済み燃料棒が破損した建物の中の燃料プールに残されていることに非常な危機感をもったようです。 特に4号機について言及しています。また、東電が12月に発表した収束計画が不十分であると指摘しています。 そして、ワイデン氏は、藤崎駐米大使、クリントン外相、チュウエネルギー相、NRCジャッコ委員長に、彼の危惧を表明し収束にむけて国際的援助をするべきという書簡をおくっています。 ワイデン氏の意見は、福一の国有化が必要だという、先日の私のブログにのべた意見とも呼応したものだとおもいます。

この福一の現状については、ワイデン氏にいわれるまでもなく、米国政府は熟知していると思います。 ただ、いろいろな政治的な配慮もあるし、表で騒いでないだけのことでしょう。ここで、ワイデン氏の声明に意味があるのは、彼は、この問題をあえて明るみにしようとしているところです。
  
藤崎大使に送った手紙の中では、次のようにのべています。

“…   The scope of damage to the plants and to the surrounding area was far beyond what I expected and the scope of the challenges to the utility owner, the government of Japan, and to the people of the region are daunting.  The precarious status of the Fukushima Daiichi nuclear units and the risk presented by the enormous inventory of radioactive materials and spent fuel in the event of further earthquake threats should be of concern to all and a focus of greater international support and assistance. …”

黄金熊意訳: 「福一原発と周辺地域の被害は、私の想像をはるかに上回るものだった。 東電、日本政府、そして福一原発地域の住民が向き合っている課題は、甚大である。 いまだ不安定な福島第一の原子炉の実態、また、さらなる地震によって放出されかもしれない大量の放射物質と使用済み燃料によるリスク、これらは誰しも危惧すべきことである。 国際的支援と援助を考えるべきである。」

“ …. TEPCO’s December 21, 2011 remediation road map proposes to take up to ten years to complete spent fuel removal from all the pools on the site. Given the compromised nature of these structures due to the events of March 11th, this schedule carries extraordinary and continuing risk if further severe seismic events were to occur.  The true earthquake risk for the site was seriously underestimated and unresolved. …”

黄金熊意訳:「東電が、昨年12月21日に発表してた行程表のよれば、使用済み燃料棒をすべて燃料プールから取り出すのに10年かけるとしている。しかし、3・11震災と一連の事故によって構造物は破損されて脆くなっており、さらなる地震などが起こる可能性を考えれば、東電の示した10年かけて燃料棒を取り出すという案では、尋常ではないリスクを継続することとなる。 福一の抱える危険は、対処方も未解決であるばかりでなく、そのリスクへの過小評価が深刻である。」

彼が、英文で使っている表現は、緊張感にみちたものです。政治家がここまで強い言葉をつかうことは、普通ありません。米国の上院議員の立場で、自分に政治的に利益にもならないことで、他国の政策にここまでつっこんで書くのは異例です。たとえば、 "extraordinary and continuing risk”とか、The true earthquake risk for the site was seriously underestimated and unresolved.” と、いった表現は、政治的な意図があるというより、彼が事態をどれだけ深刻視しているかいうことの表れだとおもいます。 この書簡は、福一にいって、たまげて帰ってきたという感じに、書かれています。彼は、早速今日(4/17)は、ニュース番組にでて、早速福島第一は、日本は、世界中の英知をあつめて早急に解決するべきだと述べています。(表では言えないでしょうが、陰では、アメリカ政府にさっさと介入しろと働きかけているのかなあとおもいます。それか、裏で働きかけてもなかなか聞いてもらえないので、マスコミにでたとか。)

ワイデン氏は、米国でも福島からの放射物質のファールアウトが特に高かったとされるオレゴン州を議員 です。今度また大事故があれば地元にも少なからず影響が出るのは確かですから、他人事としてほっと置けないないでしょう。そういう州民の声が、彼の元にと どいているのかもしれません。

それにしても、彼が、このような考えにいたったのは、現場の人から率直な説明をうけたからなのでしょうか。 (おそらく、非常な危険に身をさらしながら収束につとめる現場のスタッフが、現実を一番良く知っているとおもいます。) それとも、福一を心配する人たちが海外でもいろいろ働きかけている結果なのでしょうか。 どちらにしても、海外からの視察人から、これだけ、はっきり福一はいまだ危険だと判断される現場の実態は、周辺の住民には十分知らされているのでしょうか。 本当に、この状態で、近辺住民を、しかも高汚染地に戻してよいのでしょうか。 

4/13/2012

瓦礫広域処理は、絶対に、いけません。

ひさびさに、爆発しそうになっているので、吐かせていただきます。(最近かたいエントリーが増えたけど, もともとこのブログ自分の気持ちのはけ口のために始めたような日記だったんで。。。)

瓦礫処理広域処理を、全国でやる必要はない。とくに、遠く離れてた非汚染地で処理する必要は無い。瓦礫引き受けした地域の環境が汚染される危険が非常に大である。 被災地の援助にならない。 こんなこと、ちょっと調べて、普通に考えればわかることです。 わからない方は、ここに(http://yushi.rederio.org/gareki)大変よくまとめてくださって方たちがいますから、見てください。

ところが、政府は、9億円という国費を、瓦礫広域処理推進の広告と啓蒙活動に使っています。そのため、多くの国民が、瓦礫を被災地から遠く離れた全国各地の自治体で引き受けることが絆であり、被災地援助になるという政府のプロパガンダに、惑わされています。

もちろん、騙されていない人も、大勢いて、瓦礫広域処理に反対の声をあげてます。だって、この問題は、自分たちの健康や地元の産業に関わる問題ですから。そういう人たちの、ほとんどは、普通の市民です。 上に記したとおり、洗脳でもされて無い限り、普通の人なら、ちょっと考えれば当たり前の結論として、広域瓦礫処理はするべきでないし,する必要もないというところに、到達するからです。原発推進とか脱原発とか立場とは関係ありません。はっきりいって、小学生の高学年でも分かる程度の話のことなのです。

じゃあ、なんで、情報も知識もある政府や官僚は、子供でも分かる道理が分からないのか。なぜ、そこまで広域瓦礫処理にこだわるのか。また、同じように情報もあるだろうし分別もありそうなオピニオンリーダーの中にも、もっと大声で瓦礫反対を唱える人がいてもいいのにと思うのに、数が少ないのか、またはマスコミがとりあげないのか。 みんな忙しくて、無知なだけなのでしょうか。政府の広報をそのまま信じているのでしょうか。 ニュース性がないとでもいうのでしょうか。 わたしも、はじめは、政府や役人も専門家もマスコミも、単に勘違いしているのかと思ってましたが、どうやらそうでは、ないようです。

要は利権のようです。廃棄物処理産業にかかわる利権です。関連業界者だけでなく受け入れ自治体にもお金が落ちますし、おいしい話というわけです。 そこには、やくざだって関わっています。 政治家や著名人は、利権に惑わされて(又は利権者に頼まれて)瓦礫処理推進に走っているか、脅しが怖いからだまっているか、まあ、そのどちらかだと思います。 事情が本当にわかっているのに、被災地の救援につながるとおめでたく思っている人は、少ないと思います。被災地応援は口実でしかないと薄々知っていても目をそらしているのだと思います。

黄金熊は、被災地が実家ですから、被災地支援を食い物にする利権者や政治家たちに、反吐が出ます。やくざが怖くて反対の声明をあげられないような政治家や著名人は、がっかりです。だったら、偉そうに人の前に立つなといいたいです。

もちろん、おめでたく瓦礫処理が被災地支援につながると本当に思っている人もいるのでしょうし、低量の放射物質が拡散されてもそれほどたいしたことではなく許容できる範囲だと信じている人もいるでしょう。でも、その影にかくれている、事情を知った上でも瓦礫拡散反対の声をあげる勇気のない人たちや、事情を知らぬふりして利権のために瓦礫拡散を推進する人たちは、結局 被災地のことなど真剣に考えてもいなければ、汚染拡大に手を染めることもいとわない日本の国土の裏切り者ではないのですか。

一市民にしか過ぎない黄金熊は、日本のリーダーたち(政治家、有名人、専門家)の多くには、失望させられます。(頑張っている誠意のあるリーダーたちもいらっしゃるのです、数が少なすぎますね。彼らを、応援しましょう。)影響力のある立場の方たちは、馬鹿でもないしそこそこの良心もあるはずだと思うので、余計に腹がたちます。でも、まじめに生きている一市民たちが、あちこちで、立ち上がっています。それをみて、日本にはまだ希望があるかなと、元気づけられています。

4/01/2012

今、緊急にすべきこと (その1):F1の国有化

東電が一兆円もの公的資金注入を要請したことにより、東電が実質上国有化されるだろうと話題になっている。原発事故の収束も政府の下で進むことになるだろうと報道されている。これまでの東電の失態を許してきた現政権に、まかせられるのか、なんとも心もとない。が、とりあえず前進するためには、今の東電の経営陣に任せておくわけには行かないとはいうのは自明だ。

それにしても、この国有化の話題は、ピントはずれにような気がしてならない。 国費で救済される東電自体が国民の監視下に入るというのは当然であるが、それと、福一の管理は、別次元の問題であると思う。 わたしが心配するのは、東電の実質上国有化という中で、電力会社の経営や補償の問題など政治問題に発展しやすい課題ばかりに気をとられ、総力をあげて取り組むべき事故収束に集中できなくなるのではないかということだ。政府の収束宣言を信じている馬鹿はいない。 先日のブログに書いたとおり、東電福一原発の現状は、非常に厳しい。いや、「厳しい」なんて言い方では、甘すぎるだろう。米国で言えばキューバ危機のレベルが、持続している状態だ。事故収束には、日本の命運が、かかっている。いや、北半球の命運がかかっているとさえ、いえるかもしれない。 万万が一にも、収束できないという結果は許されない。 

つまり、国費を注入するのだから国がもっと介入しよう云々の問題ではないのだ。F1事故は、一私企業が責任をもてるレベルをとっくに超えている。エクソンやBPが引き起こした環境汚染事故などと比較にもならないレベルである。 日本国が総力を挙げなければ、収束できないかもしれない。まず今緊急にすべきは、電力会社としての東電の国有化ではなく、事実上お手上げ状態の福一原発という発電所を国の管理下におき、国が事故収束の舵取りをするということであると思う。

Nature誌の投稿で、衆議院平智之氏らが、福一原発は国有化されなければ事故の真相の解明さえ進まないだろうと警鐘していたが、まったく同意する。(日本語版は、Nature Japanで、ここで、読めます。) まずは、原発事故収束の責任は、否が応でも、日本国がとらなければならないということを自覚しなければならない。 それは、政府が、官僚が、政治家が、ということだけではなく、日本国民が責任を負うということだ。 どんなにか東電のせいですまされたら良いことかと思う。でも、この一年いろいろ情報を集めてみてけれど、事故の実態は考えたくないほど深刻だと思うようになった。東電の実質上国有化の是非や形態を論議する中で、事故収束も見直そうなどと、悠長なことをいっている場合ではないのではないか。



3/30/2012

気が滅入るニュース

東京電力福一原発の2号機は先月にも温度計の不良などでひやひやさせらましたが、先日、内視鏡による調査の結果のより次のことが分かりました。

1)格納容器の底から60センチしか水がたまっていない。
2)格納容器内部の放射線量は、最大で1時間当たり72.9シーベルト。

このニュースの意味するところは、こう理解しています。(下記にあるNHKのニュース解説参照。)

放射物質を閉じ込めておくはずの格納容器はすでに破損している。専門家によれば、原子炉を冷やすために注入している水がほとんどたまっていないことから水が大量にどこからか漏れているとみられる。高放射線量のため、そのような環境で作業が遠隔で出来るような新しい技術をまずは開発しなければならない。廃炉は東電の想定どおり進む見込みはない。

昨年から国内外の専門家の間で懸念されていた事態が確認されたわけで、今更驚くことではないかもしれないけれど、やっぱりそうなのかと、心が萎えました。 つまり、汚染された水は環境にじゃじゃ漏れ続けているが、注水を止めるわけにもいかず、かといって、こういう状態が改善される見通しもたっていない。 既存の技術では、対処できない。 これからも何ヶ月も、あるいは何年も、この状態が続くのだろうかと思うと、眩暈がします。目下のところ、現状維持が出来ることの全てだということです。 そして現状維持とは、環境への放射放出がストップした状態ではなく、着実に汚染を悪化させることでしか成り立たない状態なのです。 

また、燃料は容器内にたまって60cmの水でかろうじて冷やされている東電はみているようですが、一部がすでに格納容器を突き抜けているということはないのでしょうか。素人にはわからないのですが、かといって、東電のいうことも信用できないし。 記事によると、燃料が核の容器内にすべて残っていると確認できたとは、書いていないし。もし、格納容器をつきぬけているのだとしたら、なすすべもなく、容器の破損箇所をなおして、水を満たして燃料を取り出すという、水棺のシナリオは、考え直さなければならないでしょう。
 
1号機や3号機にいたっては、内視鏡で検査するのも困難な状態。4号機の使用済み燃料プールは、地震などで、プール自体が壊れたり中が破損した場合危機的状況になることは、十分に「想定内」であるという状態。また福一には、共用プールには、行き先がない6千本以上の使用済み燃料もある。 これまで以上の大惨事が、起こりうる、のである。 

悪夢のよう。
思考停止に陥りたくもなる。 


この状態で収束宣言し、避難区域住民の早期帰還を促す日本は、無責任極まりない。 東電や政府や政界やマスコミをはじめ、今の日本を担っているリーダーたちは、必ず歴史に裁かれる日が来るでしょう。 そして、そういうリーダーたちをゆるしてきたわたしたち国民も。 


-----------------------------------------------------------------------------
2号機 格納容器内の映像公開(NHK Online 3月27日 19:05更新)

格納容器の底から60センチしか水がたまっていないことが明らかになった東京電力福島第一原子力発電所2号機の格納容器の内部を撮影した映像が公開されました。 しかし、映像からは、損傷箇所の特定につながるような情報は得られず、今後の廃炉作業は難航が予想されます。

福島第一原発の2号機では、格納容器の内部の状況を把握するため、26日、工業用の内視鏡を使った2回目の調査が行われ、容器内の水位が底から60センチしかないことが分かりました。 前回の調査では、内視鏡の長さが足りず、水面が確認できませんでしたが、27日、公開された映像には、内視鏡を容器の貫通部から壁に沿って6メートルほど下に降ろすと、水面が現れました。水中では水は濁っておらず、白っぽい細かい浮遊物が漂っていましたが、見た目から溶け落ちた燃料ではなく、容器の壁などからはがれ落ちた塗料やさびとみられるということです。 一方、今回、事故後初めて、直接、格納容器内部の放射線量の測定も行い、最大で1時間当たり72.9シーベルト=7万2900ミリシーベルトと非常に高い放射線量を検出し、東京電力は、格納容器に溶け落ちた燃料が影響しているとみています。 福島第一原発の廃炉に向けては、格納容器の損傷か所を特定して修理し、水を満たして溶け落ちた燃料を取り出す計画ですが、今回の調査では損傷箇所の特定につながるような情報は得られませんでした。容器内の放射線量が高く、水位も予想よりかなり少ないことが分かったことで、今後の廃炉作業は難航が予想されます。

【調査で何が分かったのか】
今回の調査では、これまでコンピュータ解析による推定などに頼っていた、格納容器内の様子が直接観察できたという収穫があった一方で、水位が予想よりかな り低かったことで、容器内に溶け落ちた燃料が十分、水につかっているのか、懸念を示す見方もあり、今後の廃炉に向けて、格納容器内の状態をいかに正確に把 握するかが課題になっています。

格納容器内の状態については、これまで温度計や圧力計の値、それにコンピュータ解析などによって推定するしかありませんでしたが、今回、2号機について、格納容器の貫通部から内視鏡を入れて直接、内部の様子を観察することができました。 高い放射線量などによって、鮮明な映像は撮影できませんでしたが、内部の様子が分かり、見た範囲では大きな損傷は見つからないなど、東京電力は一定の収穫があったとしています。一方で、調査で判明した格納容器内にたまった水の水位は東京電力が予想していた3メートルに比べ、大幅に低い60センチほどしかなく、容器の中の状態をいかに把握できていなかったかを露呈しました。東京電力は、水温などから「燃料は冷やされていると考えている」としていますが、水位が予想よりかなり低かったことで、容器内に溶け落ちた燃料が十分、水につかっているのか、懸念を示す見方もあります。 内視鏡による調査は、2号機と同じようにメルトダウンした1号機と3号機については、放射線量の高さなどから見通しが立っていません。今後の廃炉に向けては、格納容器の損傷か所を特定して修理し、水を満たして溶け落ちた燃料を取り出す計画で、格納容器内の状態をいかに正確に把握するかが、重要で大きな課題となっています。

【“毎時数トンの水が漏れる穴か隙間が”】
福島第一原発2号機の格納容器内部の映像について原子炉の構造に詳しいエネルギー総合工学研究所の内藤正則部長は「水位が60センチだったことから、格納容器の破損した部分は、60センチより下に位置していると考えられる。
原子炉を冷やすために注入している水がほとんどたまっていないことから、1時間当たり数トンの水が流れ出ているとみられ、格納容器かその下部にある圧力抑制室に一定の大きさの穴か隙間が開いていると言える」と指摘しています。そのうえで、溶けた落ちた燃料の状態については「水温がおよそ50度だったことから、燃料は水につかっていると考えられる。 燃料の一部が水面から顔を出しているかもしれないが、水蒸気で冷やされていると思われる」と分析しています。また格納容器内部で最大で1時間当たりおよそ73シーベルトの放射線量が測定されたことについて「放射線量が水面に近づくにつれて高くなっていることから、水の中に溶け落ちた燃料がたまっていることの証拠だ。かなり高い放射線量なので今後、内部の作業のために使う機器などの放射線対策にも手間がかかるとみられ、廃炉作業はかなりの困難が予想される」と指摘しています。

3/23/2012

日本の専門家のみなさまに伝えたいこと

今回の東電原発事故は、事故の解析から被害の分析と予測にいたるまで、事故の意味を理解するのに、専門知識が必要た。だが、今回の原発事故後、日本の学者や専門家の声があまり聞こえてこない。 これからの事故収束や放射汚染政策をたてるのに、専門家が英知を分かち合わなければならないのは、専門家自身が一番よく分かっていると思う。声を潰そうという勢力もあるのだろうし、陰ではいろいろなところで活躍があるのだと思う。表に出てくることが全てとは思わない。だが、果たして全力投球で問題に向き合ってくれているのだろうか。専門家が立ち上がらなければならない今、すべてをかけてくれているのか。 自分はもうできることは全てしている、という専門家の方もいるだろう。だが、そういう人は、実は、ほんの一握りではないのだろうか。

If not you, who?   If not now, when?   

わたしはこの言葉を専門家と自負している人に投げかけたい。原発事故や放射汚染と関連することで、少しでも貢献ができるなら、行動に移してほしい。残念だが、原発や放射能の問題は素人にはよく理解できない。専門性が高すぎる。わたしのような素人が付け焼刃の知識で語るべきではない部分が要所にたくさんある。専門家にがんばってもらうしかないのだ。

アメリカ人の原子工学部の教授が、次のような感想を漏らした。

日本政府や東電はデータを隠しているとしか思えない。また次々に明らかにされるいるように、政府や東電の原発事故に対する想定の甘さが目についた。政府の対応のまずさや東電の隠蔽については、どこの国の政府や産業にもありがちなことで、日本ならもう少し違った対応があるかとおもったので少し意外ではあったが、まったくの想定外ではなかった。実は、自分が一番驚いたのは、日本の研究者の対応だった。当初、日本政府や東電の対応について、必ず日本の大学や学者や専門家の間から厳しい批判や質問が矢次に出てくるに違いないと思っていた。でも、そうではなかった。信じがたい。本当に意外だった。

彼は私の目をじっと見つめてそう言い、それでは駄目だよというかのように、首を何度も横にふった。 わたし自分のことを言われているわけでもないのに、いたたまれなくなった。

批判の声をあげている学者も専門家もいますよ。あまりマスコミにとりあげられてはいなけど。 

わたしは、日本の専門家をかばうかのように、力なくつぶやいた。でも、思った。声が届かないのは、マスコミのせいだけではないのだろう。 

教授は、原子エネルギーについては、それ自体は、反対でもなく賛成でもない。ただ核のごみの処理の問題も解決や、原発の稼動に伴う危険を妥当に評価もせずして、原子力エネルギーを追求するのはどうかという意見はもっている。政治色のない技術屋タイプの人だ。米国の名門大学の長年研究してきて、彼も彼の教え子も核科学の最先端で活躍している。そうような彼が日本の学界や専門家を見る目は冷めているようだ。

日本の原発、放射能、各政策など関連分野の専門家の方たちに、今一度問いたい。 If not you, who?   If not now, when?     課題は山積みだ。 反原発だろうが、推進派だろうが、中立派であろうが、個人的な立場はどうでもいい。311後の日本を立て直すためは、様々の意見を持つ専門家たちが徹底的に自分たちの持つ限りの知識と経験に基づいて議論しながら、政治家や行政や市民とともに、答えを模索するしかない。 

この一年ふりかえっていみて、日本の専門家という勢力が、その能力を最大限に発揮して震災後の日本の舵取りに貢献したとはいえないとおもう。日本には優秀で勤勉な科学者や技術者がそろっていることは、世界の知るところである。この未曾有の危機に際し、この優秀な専門家集団(とくに、大学や研究機関にいる中立の立場のはずの専門家たち)が威力を出すだろうと期待した同業者は少なくない。だが、いまのところその期待は裏切られた感がぬぐえない。いくら専門家が声をあげたところで、耳を傾けてくれないといって、あきらめてもらっては困る。耳を傾けないなら相手を、傾けさせることも、専門家の仕事だと思ってほしい。 今年こそは、エキスパートが活躍してくれることを、心から願っている。







3/14/2012

脱原発へのメッセージを再考する


東電原発事故(黄金熊は、福島原発事故という言い方をボイコットすることにしました) のような、大惨事を引き起こしながら、性懲りも無く、またせっかく停止している原発を、再稼動しようという動きあります。 電気が足りなくなるとか、原発交付金なしでは地方経済が崩れるという脅しや、原発事故の被害の過小評価するプロパガンダなど、あらゆる手を使って、推進派は、原発を守ろうとしているように思えます。推進派は利権の塊か~! と、今まで、腹を立てていたのですが、最近、そこまでこだわるのには、東電や原子力村の利権以外に別のところに理由があると思うようになりました。

私は、是非はともかく、日本が原子力技術にこだわるには、安全保障の問題が関わっているからだと、思います。これまで、原子力発電が、日本の核技術の開発の基盤だったわけです。原発を失うということは、核技術を保持する理由を失うようなものです。これは、困る、と、思う勢力があると思います。日本は、核兵器保有は許されない許さない国ですし、国民も敏感です。安全保障にも関わる原子力技術の追求を、電気の追求と置き換えてきたのだと思います。(これは、陰謀論とかではなくて、国策として、原子力技術を持つという選択を日本がしてきたということ。最近、米国の核安全政策に長年かかわってきたアメリカ国防省の元高官による講義などを聞いているうちに、こう推論するようになりました。もちろん、この件については複雑な事情や歴史があるかと思いますが、ここでは、原発への固執の理由が一部の人間の利権以外にもあるだろうということが、ポイントです。)

私の推論ですが、推進派勢力の根っこは、原子力技術推進であって、原発推進とは限らない。だが、現体制下、原発で潤っている利権既得者が、原子力技術推進派を、原発推進派として、うまく取り込んでいるとおもいます。言い換えれば、核技術を保持したい勢力が原発がなければ日本の原子力技術がストップしてしまうと杞憂しているという、利権既得者には好都合な状態になっているというわけです。(特に、誰が意識的にそう謀ったというわけではないが、実態として、そういう構図になったいると思う。)

それで、考えたついたこと。脱原発の運動を進める上では、原子力技術開発と原子力発電を、切り離して論議する。 原発をやめろという人の大部分は、原子力技術をもつことを必ずしも反対しているわけではなく、原発という危険な代物が稼動していることに反対だと思うのです。一方、原発の再稼動にあくまで固執する勢力は、必ずしも電気を安定供給する手段としての原発にこだわっているわけではなく、原子力技術そのものが大切だという立場があるのではないでしょうか。だから、脱原発しても、さらなる原子力技術を追求できる方向や可能性を具体的に考えたり示していくことも大切なのではないでしょうか。本当に原子力発電がないと困る利権者は、一部だろうとおもっています。

脱原発を願う人も これから、原発に代わる原子力技術の追求をどうしていくのかということを、別問題として考えていきませんか。 もちろん、核エネルギーそのもの反対という人もいますし、そういう意見も、原子力技術の是非という根本的な課題として、国民が徹底的に考えるべきことです。 でも、原発反対=核技術反対という構図の中では、「とりあえず危険な発電所は停止した上で、課題を議論しましょう」という極真っ当な意見が、原発利権者のみならず、核技術の支持者と、両方からの反対にあいます。戦略的に不利だと思います。わたしは、とりあえす、原発を止めることを最優先すべき目標にすればいいと思います。 





3/05/2012

核種検査の必要性

政府は、汚染地で、セシウム以外の検出は、これまであまり積極的にしていない(または発表していない)ようです。とても、おかしいと思います。以下、調べるべき理由です。

理由(1)アルファ線やベータ線をだす放射物質の内部被曝の危険度は、ガンマ線より格段に上です。被曝を抑えるためには、汚染地の環境に特に有害なアルファ線ベータ線核種が存在するか、調べることが大切です。

理由(2)核種検査は、被曝のリスク を、見るためだけではありません。(特に初期における)核種の分析は、福一でなにがおこったのか事故の解析に繋がります。事故の以前にだいたい どんな核種がどれだけどこにあったのかは、見当できます。それに対し、実際に、環境にもれた核種を詳しくみることで、何がおこったのか、推察できるのです。

なぜ、政府は、もっと積極的に検査しな いのか。知りたくないからではないかと、勘ぐってしまいます。 または、隠蔽しているのか。でも、いつまでも、無視したり、隠しとおせることでもないのにね。そのうち、海外のメディアや機関に、大変な量のアルファ線 ベータ線物質が広範囲に飛んできていたとすっぱ抜かれるのではないのかな~。

たとえば、最近、Environmental Pollutionという学術雑誌で、東大の小豆川 勝 見氏らが、去年四月に測定した放射物質の解析結果を報告しています。福島第一、原発付近、そして35km離れた飯館村を測定してあります。(これは、以 前、去年の夏ごろに、おしどりマコさんが彼女のブログでスクープしたいたことです。その時点で、彼女は、研究者によって、ベータ崩壊してプルトニウム 239となるネ プツニウム239が、測定されたと報告していました。秋に、こっそり政府がプルトニウムが飯館村を含む福島の各地で検出されたことを発表する随分前のこと です。)プルトニウムが、広範囲で検出されたことを、政府が認めたあとで、今更という感はありますが、やっぱり飯館村には、プルトニウムや様々な核種が、 飛んでいっていたね、という感じでネットでは情報がまわっています。この論文には、核種の分析も載っているので、福一で何が起こったのか考察したい専門家の方にも、有用な情報があるやもしれません。(この論文のabstractは、このエントリーの一番下に貼り付けておきました。)

また、去年末ごろから、南相馬市(福一から35kmぐらい)で、有志の住民により超高濃度の汚染土(セシウム134と137の合計で、キロあたり100万ベクトル超)が発見されました。 ネット上に、神戸大学の山内教授による解析の報告書もあります。(先日NHKでも、30km圏以内で、キロ当たり400万ベクトルを越す汚染落ち葉が報告されてましたから南相馬の、100万ベクトルに濃縮された汚染も、確かなのでしょう。) こんなとんでもなく高い汚染物質がみつかったのですから、アルファやベータ線核種の調査もするべきだと思うのですが、行政は何もしません。南相馬の市議の大山氏のブログによれば、さらなる核種検査の調査を要請したのですが、市は、動かないようです。マスコミも、割とだんまり。確かに、100万ベクトル超の汚染物質が警戒区域の外(政府が人が住んでいいよといっている地域)にあるとすれば、とんでもない事です。とりあえず、市が動かないなら、国の指導で応急措置が取られなければならないような非常事態だとおもうのですが。。。 

-----------------------------------------------------
Deposition of fission and activation products after the Fukushima Dai-ichi nuclear power plant accident (Environmental Pollution, Volume 163, April 2012, Pages 243–247)

Authors:  Katsumi Shozugawa, Norio Nogawa, and Motoyuki Matsuo

Abstract:  The Great Eastern Japan Earthquake on March 11, 2011, damaged reactor cooling systems at Fukushima Dai-ichi nuclear power plant. The subsequent venting operation and hydrogen explosion resulted in a large radioactive nuclide emission from reactor containers into the environment. Here, we collected environmental samples such as soil, plant species, and water on April 10, 2011, in front of the power plant main gate as well as 35 km away in Iitate village, and observed gamma-rays with a Ge(Li) semiconductor detector. We observed activation products (239Np and 59Fe) and fission products (131I, 134Cs (133Cs), 137Cs, 110mAg (109Ag), 132Te, 132I, 140Ba, 140La, 91Sr, 91Y, 95Zr, and 95Nb). 239Np is the parent nuclide of 239Pu; 59Fe are presumably activation products of 58Fe obtained by corrosion of cooling pipes. The results show that these activation and fission products, diffused within a month of the accident.